アクセス解析をWEBサイトの改善につなげるには

アクセス解析をどのようにWEBサイトの改善につなげればよいかわからない、といった声をよく聞きます。
WEBサイトは完成したらゴール、ではありません。運用しながら改善点を見つけ、より見てほしいターゲット層に見てほしいコンテンツを届け、コンバージョンの精度を上げていくことが大切です。アクセス解析はWEBサイトのPDPAに欠かせないツールですが、それをどのように活かしていくか、弊社の事例とともにご紹介します。

アクセス解析の結果を活かし「問い合せ数UP」につなげる

弊社では、3年前からは、デジタル地図の分野でさまざまな製品やサービス、ソリューション事業を展開するジオテクノロジーズ株式会社の法人向けサービスサイトの運営に携わらせていただいています。

もともとジオテクノロジーズ様では法人向けサービスサイトをお持ちでしたが、サイトからの問い合せ件数が少なく、サービス導入に向けた商談にもつなげられていないという課題をお持ちでした。そこで、弊社にてサイトのリニューアルをはじめとする、CVの改善に向けた施策全般を担当させていただくことになりました。

問い合せ件数を増やすため、フォームを見直すなど、UI/UXの改善といった基本的な対策も行いましたが、特に意識していたのは、サイト自体のPV数はもちろん、最終的な問い合せページのPV数を上げ、CV数を増やすことでした。

▶ジオテクノロジーズ様法人向けサービスサイト

導線の改善と戦略的キーワードの選定がカギ

まず注目したのは、ユーザーの導線を改善することでした。

例えばページごとのPV数を分析すると、トップページではなく、意外と深い階層にあるページが一番見られていることがあります。そうした場合、そのページに問い合せバナーを追加するなど、CVポイントとなるような仕掛けをつくる施策を行いました

また、法人向けサイトへの流入数を増やすためにオウンドメディアを立ち上げました。

▶ジオテクノロジーズ 法人向けオウンドメディア「MAP WORLD+」

サービスの存在をより多くの方に知っていただき、法人向けサイトへの集客につなげたいという目的で制作しましたが、もう1つの目的として、ユーザーがどのようなキーワードで法人向けサイトやオウンドメディアにたどり着いているのかを把握し、ユーザーがどのようなニーズを持っているのかを分析することも重要な目的でした。

例えば災害が発生すると、防災地図関連のキーワードでオウンドメディアの記事へのアクセス数が急激に増加することがあります。そういったトレンド記事にバナーを設置して法人向けサイトへの流入を促したり、トレンドキーワードに対してリスティング広告をかけるといった対策も行っていきました。

ただしPV数が上がっても、商談につながらない問い合せが増えてしまっては、社内リソースを圧迫するだけとなってしまいます。いかに商談につながる見込み顧客の流入を増やせるかに留意することが重要です。

Google アナリティクスを活用すれば、サイトを訪問したユーザーの属性を調べることができます。それを元に法人サイトやオウンドメディアそれぞれについてターゲットを定め、そのターゲットに響く戦略的なキーワードの選定を行っています。

商談につながる見込み顧客からの問い合せ件数を増加させるため、ターゲット層の絞り込みから検索キーワードの選定、必要なコンテンツの洗い出し、問い合せに至るまでの動線など、ユーザーフロー全体から設計を行っていきます。

効率的に新規顧客を獲得するためアクセス解析で次の施策を見極める

ターゲットの絞り込みやユーザー導線の改善といった施策とともにリニューアルを行った結果、見込み顧客からの問い合せはリニューアル前の数倍に。さらなる問い合せ件数の増加に向け、新たなターゲット層を掘り起こしているところです。

アクセス解析を行っていると、想定していなかったユーザー層がサイトに訪れていることを発見することがあります。そうした場合には、その新たな層に訴求したいキーワードを選定し、まずはオウンドメディアで記事を作成しています。その結果どんな反応があり、どれだけ問い合せにつながったのかを確認。ニーズが高いことがわかれば、LPをつくってリスティング広告をかけたり、法人サイトのコンテンツを拡充するといったアクションを行っています。

その他、クライアントの営業担当者がお客様のニーズを共有してくれることがあり、そこから新たなターゲット層開拓のヒントを得ることもあります。その場合もまずはオウンドメディアで記事を作成し、法人サイトのPV数への影響などを分析しています。

新たなターゲット層が決まったからといって、やみくもにLPをつくったり、法人サイトのコンテンツを変更するのはコストもかさみ、あまり現実的ではありません。アクセス解析の結果を見ながら、次のアクションを検討することが重要です。その際、訴求したいキーワードを単純に法人サイトに増やすよりも、そのキーワードでじっくり深堀りしたコンテンツの方がSEO的には強くなっています。その結果、オウンドメディアの方が検索上位に表示されるため、よりユーザーの反応は見やすいと言えるでしょう。対策によって、法人サイトとオウンドメディアをうまく使い分けることもポイントの一つです。

新たなターゲット層にアピールするための施策例

新たなターゲット層を掘り起こすために、やみくもにLPを制作してリスティング広告をかけたり、法人サイトの中身を変えるのは無駄なコストもかかるうえ非効率です。まずはオウンドメディアなどで新たなターゲット層に向けた記事を作成し、アクセス解析の結果、ニーズがあることがわかったうえで次のアクションを検討するのがおすすめです。

▶ オウンドメディア制作事例